共生社会研究センター公開セミナー『恵みと災害—人間の暮らしと川の関係を再考する』
INFORMATION
川は、時に流域に洪水をもたらすとともに、人々の暮らしに豊かな恵みをもたらす存在でもあった。しかし戦後、治水?利水等を目的とする大規模公共事業が川の姿を大きく変えた。それは、人々と川がともに築いてきた地域社会の姿も変えることになった。そして近年、異常な豪雨による大規模水害が各地で多発している。
そこでこの公開セミナーでは、群馬県長野原の八ッ場ダム建設に反対するNGO「八ツ場あしたの会」事務局の渡辺洋子氏をお迎えして、ダム建設事業の問題点や流域住民の生活、ダムと水害との関係、そして運動の果たすべき役割についてご講演いただく。また、徳山ダム(岐阜県)反対運動の訴訟資料について、川田恭子氏(法政大学大原社会問題研究所環境アーカイブズ)に、兵庫県の山間村落(宍粟郡一宮町閏賀部落)の地域社会と川との関係について、長谷川達朗氏(一橋大学大学院)に、それぞれご報告いただいたうえで、参加者とともに川と人間の関係を再検討する。
講師
「八ツ場あしたの会」事務局
渡辺 洋子 氏
1980年東京外国語大学卒業。1999年に立ち上げられた群馬県の市民団体「八ッ場ダムを考える会」の事務局を2002年より務め、2007年からは同会の活動を継承し首都圏全体に広げることを目的に設立された「八ッ場あしたの会」事務局を務める。
共編著に『八ッ場ダム 過去?現在?未来』(岩波書店、共著、2011年)、『八ッ場ダムは止まるか』『首都圏の水が危ない』(岩波ブックレット、2007年)編集、『川辺の民主主義』(共著、ロシナンテ社、2008年)など。
法政大学大原社会問題研究所環境アーカイブズ
川田 恭子 氏
2017年3月学習院大学人文科学研究科アーカイブズ学専攻博士前期課程修了、現在同専攻博士後期課程在籍。法政大学大原社会問題研究所環境アーカイブズのリサーチ?アシスタントを経て、2018年4月より専門嘱託(アーキビスト)。
論文に、「スモンの会全国連絡協議会?薬害スモン関係資料公開の意義と課題」『大原社会問題研究所雑誌』(2019年8月号)など。
一橋大学大学院社会学研究科
長谷川 達朗 氏
2016年島根大学法文学部卒業。現在一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程在籍。専門は日本近現代史、経済史、村落史。
共編著に閏賀のあゆみ編纂委員会『閏賀のあゆみ—《記録と記憶》を未来につなぐ—』(2018年)など。
詳細情報
名称
対象者
申し込み
- 事前申し込み 要
定員:30名
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